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2015/11/23
詩仙堂を後にして、次に向かうのは、歩いて数分の距離にある「えん光寺」。徳川家康が、国内教学の発展を図るために、伏見に学校として建立したのが始まりだそうです。とても広いお寺です。
山門を入るとすぐに枯山水の庭、さらに中門を抜けると「十牛之庭」という庭があり、ここの紅葉のじゅうたんは圧巻です(下の写真)。冒頭の写真はこの「十牛之庭」の趣を演出する水琴窟で、「えん光寺型」と呼ばれる盆型の手水鉢を用いた珍しいものだそうです。竹に紅葉、そして周囲の樹々や空を映す鏡のような水面は、清々しい京の風情を感じさせてくれます。
境内の山上に登ると、なんとそこには家康の「歯」を祀った東照宮がひっそりとたたずんでいます。この高台からは北山や嵐山の山々と共に洛北の景色が一望できます。日が沈む頃には、西の空に落ちる夕陽がさぞ美しいだろうな・・と思いながら、次の目的地を目指して、先を急ぐことにしました。
次に目指すは「曼殊院門跡」です。えん光寺からは少し距離がありますが、洛北の落ち着いた街並みを眺めながらしばし坂を登ってようやく到着する頃には、ぼちぼち日も暮れ始め、いよいよライトアップの時刻となりました。
この「曼殊院」は桂離宮と類似した様式を持つ江戸時代初期の代表的書院建築で、桂離宮と同時に作られたと言われる違い棚のある十雪の間をはじめ、狩野探幽筆の障壁画や襖をじっくりと楽しむことが出来ました。座敷や縁側から眺める庭園は、小堀遠州好みの枯山水。色づき始めた紅葉に松の緑、白砂がライトアップに映える幽玄な世界を堪能しました。