阪急豊中駅より徒歩５分の距離でありながら、幹線道路（国道１７６号線）より一歩入った立地であり、古来よりの「能勢街道」に面している。
「能勢街道」の巾員が狭小なため、建物をセットバックさせ前面広場とし、この前面広場と連続した舗装を施した駐車場、シースルーの階段と吹抜のある開放的で懐の深いエントランスホールを設けて視覚的な拡がりを確保しながら、建物と街道を一体化している。
縦格子、土壁風塗料、障子風ガラス、鉄平石、洗い出し等「和」を感じさせる素材を積極的に対比させて用い、歴史あるこの土地にふさわしい存在感を醸し出すよう意図した。
住戸内は、簡素な素材を吟味して用い、出切る限りシンプルなディテールとし、住み手の感性で自由に生活空間が創れるように配慮している。
また水廻りは、単身者向き住戸としては比較的充実したスペースとスペックを持っており、使い勝手の良いコンパクトな動線が確保されている。