ST-MUANA
所在地 | 大阪市平野区 |
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用途 | 集合住宅 |
敷地面積 | 746.45m² |
建築面積 | 308.18m² |
延床面積 | 1639.13m² |
構造 | RC造7F建 |
竣工 | 1995年2月 |
-配置-
建物は、敷地北側の形状に合わせ配置された北棟と、南側道路に沿った南棟が、各々5°の角度差を持ち構成されている。ELV、廊下、階段は、小吹抜をはさんで、住戸より独立し、結果、全ての住戸は、各々のプライバシーを保ちつつ、「三面採光」を実現している。
5°の角度差は、各棟の独立性を強調し、雁行する壁面と陰影あるファサード構成と相まって、周辺の環境になじみつつ、変化に富んだ景観を形づくっている。
-風の抜ける共用空間-
エントランスホールから階段、廊下を経て各住戸へ至る共用空間は、街路の延長として、開放的な扱いとしている。防犯面、管理面の要請からオートロック機能を備えているが、共用廊下のトップライト、ホールの外部と連続した吹抜、葉陰を映すガラススクリーン、可能な限り設けられた植栽等、季節の光、風、緑を日々自然に感じられるよう、演出している。
-溜まりの空間-
エントランスホールには5°の角度で貫入する自立した壁をはさんで、ミニサロンを設けている。街路沿いの植栽に囲まれたガラス貼りのこの空間は、ちょっとしたおしゃべりコーナーになっていると共に、道行く人々のアイストップの役目を果している。
-住戸プラン-
入居者の多様なニーズに対応する為、全23戸中、16タイプのプランバリエーションが用意されている。キッチン、フローリング等のインテリアカラーも、バラエティに富み、入居者の個性、ライフスタイルを尊重している。又、各タイプ、LDKと和室(洋室)は、一体化した用途に対応しやすい様、オープンな欄間を持った、フレキシブルな建具で仕切られている。
-風土-
現地周辺は、旧石器、縄文より近世までの多層に渡る遺跡が多く出土している。出土した船形埴輪より、かつて大和川が南北に流れていた時代、このあたりは海運業に携わる集落があったのではと言われている。悠久のはるか昔より、連綿と続く人の営みを包み込むこの地のイメージより、土色のはつりタイル、コンクリート小ダタキ等、人の手で造り上げられた、自然な風合いの感じられる素材を用いている。