観光地として有名な和歌山県の白浜温泉。万葉の時代からの海に面した露天風呂「崎の湯」に隣接した古い旅館を、モダンでコンパクトなホテルに建替えるプロジェクト。
開放的な海側は、海を挟んだ遠景を意識し、曲面を取り入れた明快で力強いファサードに、ホテルへのアプローチとなる山側は、石やせっ器質タイルなどの自然素材を用いて、味わい深い落ち着きを感じさせるものとしている。
客室は、コンクリート打放しや木を主体とした無垢でシンプルなインテリアとした。

諸事情により建設には至らず、現在は「崎の湯」に訪れる人々のための町営の駐車場となっている。