大阪市内の小学校のメイン玄関を含む棟の建替計画。
既に整備されているＥＬＶ棟と既存棟をつなぐ為の渡り廊下も合わせて整備するものである。
渡り廊下はスレンダーな円柱を持つ軽やかな鉄骨造とし、手摺部材には、スチール製の穴明きリン酸処理パネルを用いている。
リン酸処理パネルは、充分な強度と耐久性を持ち、汚れ等も目立ちにくいこの場にふさわしい素材であり、又、規則的にパンチング穴を空けることでリズミカルで楽しげな印象を与えている。
教室棟の道路側のファサードは、柱に打放しコンクリートのリブを付けて陰影をつくり、リブの間は伝統的に水泳が得意なこの小学校を象徴するものとして、水を連想させるブルーに彩色した。
メイン玄関にはＲ形状のキャノピーと、ここでもブルーのタイルを貼った楕円形状の柱を設け、この学校独自のやさしく柔らかいイメージをつくっている。
玄関ホールは、かねてより運動場側に設けられていたものを、改めてその場所に再整備した小さな池のある築山に面しており、開放的で潤いのある空間となっている。